OLと現実逃避:集計結果(OL論・第4講)

2017-01-01

前書き

・ひたすら自分は美人で仕事もうまく行っていて、優しいイケメンの金持ちの男と付き合うという妄想をする。実際は美人でもないし彼氏もいない。(22歳/独身・交際相手なし🙆)

 これは、先日このブログの読者のうちの「働く女性」に対し、「あなたの現実逃避の手段を教えてください」と質問したアンケートの中の1回答である。

 僕はよく目的もなくその辺を散歩しているのだが、最近「散歩番組の撮影中という設定で散歩をすると楽しさが増す」という法則に気が付き、それ以来は脳内でナレーションを流したり、目に入ったいい感じの喫茶店に立ち寄って脳内グルメレポをしたりしながら、より高いレベルで散歩を行っている。

 しかし僕は、その散歩の途中で、ふと2つのことを思った。1つは、この妄想癖は現実の生活から逃れるための行動、つまり「現実逃避」なのではないかということ。もう1つは、この現実逃避というものは、僕だけでなく世の中で働く女性、つまり「OL」達にとっても重要なトピックではないか、ということだ。

 よって「OL論」を研究する身として、働く女性達がどのような方法で現実逃避を行っているのかが気になり、前回の「SNSと女子の人間関係」に引き続き、読者アンケートを募った。その結果様々な回答が得られたため、紹介していきたい。

回答者の年齢構成

→23歳が妙に多い。

回答者のステータス

紹介

 まず案の定目立ったのはアイドル関係、中でもジャニーズの人気が高かった。

👨🏻‍🎤
・ジャニーズのコンサートに行く(27歳/🙆)
・ジャニーズ(24歳/💑)
・やっぱりジャニーズ。(23歳/🙆)
・大好きな山田涼介くんをみるためYouTubeめぐり(24歳/💑)
・関ジャニのDVDを、関ジャニライブTシャツを着て、見る(24歳/💑)
・好きなジャニーズ(北山くん)との、出会いから付き合うまで、また付き合ってからの一連の流れを妄想すること(25歳/💑)
・関ジャニ∞を眺める。関ジャニ∞との妄想を繰り広げる。家事にやる気が出ない時、帰ってくるのは渋谷すばると思うと捗る。(29歳/👰)
・ジャニーズ(A.B.C-Z)を見る事。いつもキラキラしていてカッコよくて学生時代からずっと好き。コンサートや舞台の楽しみがあるから仕事も頑張れる。あと、社会人になってからは1ヶ月間丸々舞台があるとジャニーズは◯◯連勤か…これ以外にも仕事あるから大変だなと元気を貰えるので生きる希望。(21歳/🙆)
・伊野尾慧と出会うシチュエーションを何パターンも妄想する(35歳/🙆)

 「ジャニオタはどこにでも現れる」、この法則がより確実なものとなった。またジャニオタは数が多いだけでなく、1つ1つの熱量も異質である。例えば、

・ジャニーズ。これに限る。日々の暮らしにトキメキと癒しと輝きをありがとう。(21歳/🙆)

このように、なぜか回答欄内で感謝をしている人もいるくらいに熱量がすごい。特にこの時期のジャニオタは、年末年始で彼らの露出が多いのか、殺気立った目をしている。

 ただそれにしても、ジャニーズは偉大であるという事実は認めざるをえない。また、ネットへの露出を徹底的に抑えたりと、一見時代と逆行しているようにも見える「会えないアイドル」のスタンスが、より彼らを神格化、つまり「現実逃避的な」対象にしているのかもしれない。

 またアイドルとは少し異なるが、男性芸能人関係でジャニーズの次に多かったのがこちら。


・星野源のラジオをきく。(23歳/🙆)
・日々の生活の中での現実逃避はYouTube視聴(星野源関連、水曜どうでしょう率高め)(21歳/💑)
・イケメンを拝む。画像を探してる眺める。保存する。専用フォルダを作ってコレクションする。(使用目的は鑑賞のみ。)(今は星野源)(28歳/🙆)
・ひたすら逃げ恥をリピート再生して何度もムズキュンする。←快感(29歳/👰)
・勝手に逃げ恥全話再放送(23歳/🙆)
・星野源の要素を醸し出し、高橋一生の要素もありつつ、まるで菅田将暉のような格好良い彼氏が出来る妄想(22歳/🙆)

 やはり時の男こと星野源の人気は高かった。完全に蛇足だが、僕も以前大学時代の同級生に「顔が星野源のなり損ない」と言われ、「なり損ない」という表現に若干戸惑いながらも「遂に自分がイケメンとされる時代が来るのではないか…?」と一人舞い上がっていたのだが、先日妹にその旨を伝えたところ、「星野源はかっこいいけど、星野源に似ている人は別にかっこよくない」との指摘を頂いた。(ただ妙に納得はした)

 と、芸能人関係の話題が目立ったのだが、数としてはそれほど多くはなかった(もっと圧倒的だと思っていた)。純粋な数として多かったのは、「睡眠」「旅行」「映画・ドラマ」「酒」の4つだった。

#睡眠

😴
・寝る(34歳/👰)
・寝て夢を見る(26歳/💑)
・ひたすら睡眠(28歳/💑)
・会社のトイレで寝る(24歳/💑)
・やらなくてはいけないことがあろうと、とにかく寝る。アクティブな逃避方法が見つからないので、ただ寝る。(31歳/👰)
・寝ること 見られるなら夢で現実離れしたことしたいし、見れなくても、現実を直視したくないので、とかく考えることをやめたいから。(39歳/🙆)

#旅行

⛴
・旅行(38歳/👰)
・海外旅行(29歳/👰)
・プチ旅行。携帯の仕事関係の通知はオフ。(23歳/💑)
・1〜2週間の海外バックパッカー旅行で束の間の自由を楽しむ。(27歳/💑)
・近所の銭湯に行ってプチトリップを味わう。(23歳/💑)
・仕事中、グーグルマップ(街に入り込む機能)で小旅行。(32歳/🙆)

#ペットや動物

🐶
・愛犬が癒しです。毎日一緒に寝てます。(31歳/💑)
・ハムスターと遊ぶ(24歳/💑)
・飼い猫と遊ぶ。(独身一人暮らしですが、2匹飼ってます。)(28歳/💑)
・鳥のもふもふもふもふう(23歳/🙆)
・Instagramで犬の動画を見て、目の前のぬいぐるみを犬だと思って遊ぶ。(24歳/💑)

#映画やテレビドラマ

🎞
・家で引きこもって映画、韓国ドラマを見まくる(23歳/💑)
・一人映画にいく。もちろん座席は最後方の真ん中。たった数時間だけでもその世界観に浸り、現実逃避する。(25歳/🙆)
・録画溜めしたドラマや映画をCMを飛ばして一気に観る(26歳/💑)

#酒

🍺
・休みに昼間からビールをあおるwithするめ。(25歳/💑)
・休日前夜の缶チューハイと缶つまとカラムーチョ(32歳/🙆)
・家に帰り、晩酌としてストロング系のチューハイを2~4本飲む。(30歳/🙆)
・自宅で好きなテレビ番組を見ながら、すぐ寝れる格好でだらだらとお酒を飲みつまみを食べ、ぶっ飛んだ状態になった頃そのまま寝る。(31歳/💑)

 最後の方、妙におっさん臭い人が多いのは置いといて、これらに続いて「読書」「アニメ」「ゲーム」等、家でできる行為が多かった。またゲームについて、中でも結構多かったの作品は『ツムツム』だった。

#ツムツム

📱
・ツムツムで好きなキャラクターがでるまでひたすらやり続ける。ツムツムだけは私を認めてくれて達成感を得られるので、現実逃避できる(28歳/👰)
・ツムツムを永遠にする。(43歳/👰)
・徹夜でツムツム(45歳/👰)

→お母さん世代のツムツム熱中具合はすごい。というかお母さんはツムツムにハマりがちである。しかもお母さんのすごいところは、飽きないことである。流行に敏感な若者は新しいゲームに移っていくが、お母さんはそんなのは関係なくツムツムをやり続ける傾向がある。「お母さん」を構成する要素とツムツムとの間に、何らかの深い親和性があるのかもしれない。それくらい世の「お母さん」といわれる人々はツムツムをやっている。

 ところで、数は少なかったが、もちろん彼氏や夫についての話も見られた。ただ1つ興味深いのが、それらが2種類に分けられているということだ。下の2つの枠を見てほしい。

💏
・彼とのデート(24歳/💑)
・彼氏とらぶらぶすること(25歳/💑)

🕵
・彼氏以外の男の人と出掛けて優しく扱ってもらう(思い出すだけで癒し)(22歳/💑)
・夫以外の男性と恋愛する夢を見るために見るぞーと願いながら布団に入る(32歳/👰)

 面白いと思ったのが、前者の2名にとっては彼氏や夫という存在が「現実逃避の対象」なのに対し、後者の2名にとっては彼氏・夫は「現実」、つまり逃避の対象ではない「リアル側」、と真逆の見解だということである。

 と、この時点でだいぶ紹介したが、実はここまでは比較的「分類しやすいもの」だ。ここからは全回答のうち圧倒的多数を占めた、「妄想」という名の開けてはいけない扉を開いていくことにする。

 ただ、もちろんその妄想達の中でも、可愛いレベルのものもある。例えば、

#妄想

・もしもホグワーツに入学したらっていう妄想。(23歳/🙆)
・宝塚の男役トップスターになって出待ちのファンにキャーキャー言われている妄想。(54歳/👰)
・自分の顔には贅沢すぎるデパートコスメを購入して美人妄想。(23歳/独身・恋人無🙆)
・仕事辞めたら、あれしよう、これしようっていう妄想。(23歳/🙆)
・お金持ちと結婚する妄想(27歳/👰)

と、定番な妄想も多かった。しかし中には、より高いレベル、より高い環境で妄想を繰り広げている人々も見られたので、1つずつ紹介していきたい。

・「添い寝CD」をイヤホンで聞きながらベッドに横たわり、リアルな妄想に耽る。(27歳/💑)

→音声というサポートを付け、より上質な妄想に耽けている。まさに「妄想界の課金プレイヤー」である。

・妄想結婚式計画を立てる事。彼氏はいないけど、結婚式を妄想して「ドレスはどれにしようか」「式場はホテルかチャペルか神前式か」「どんなお得なプランがあるのか」と考える。ホントにストレスが溜まった時に、夜中の2時ぐらいまでネット徘徊して、たまにやってしまう。ちなみにその妄想プランでいくと、お色直し4回ぐらいしなきゃいけなくなる。(28歳/🙆)

→「女性から支持を受ける漫画の主人公である独身アラサーOL感」を感じる。それくらいの「それっぽさ」がある。ある種お手本のような綺麗な妄想。

・友達の友達の芸能人やイケメンの先輩など、なにか実はひょっとしたらお近づきになれるかも知れない人と付き合うまでの過程を妄想する。付き合ってからよりも付き合うまでが楽しいのでそこが重要。たまに兄の同僚(窪田正孝似)などの架空であるが設定に無理がなさそうな人物も登場する。(20歳/🙆)

→この人はやたら「現実的な妄想」にこだわりを持っている。「ジャニーズと…」「歌手になって…」など、現実離れした妄想の回答が多い中で、この人は妄想ながらも身の程を弁えている。「妄想界のしっかり者」と言ってもいいだろう。

・旦那である塩顔イケメンアスリートがオリンピックで金メダルを獲り、妻として会場でインタビューを受けたら口元にタオルハンカチをあてらいながらどう答えるか、という妄想。(今はゆっくり休ませてあげたい、ただそれだけです…。とか)(27歳/💑)

→無駄に設定が細かい。ちゃっかり「塩顔イケメン」という自分の好みまで加えているのも抜かりない。インタビューに答えた数ヶ月後に「金メダリストを支える妻」としてNHKのドキュメンタリー番組を組まれるところまで考えていそう。何ならその番組の影響でちょっと有名になり調子に乗ってアメブロで「公式ブログ」を開設するも、逆にそのあざとい態度が同世代の主婦の反感を買い、数回の大炎上の後、ブログのコメント欄を閉鎖するところまで妄想しているかもしれない。

・仕事中ふと、ハトやカラスを見かけた時に、今から自分がハトやカラスになるなら何をしようかという果てしない想像をすること(何も考えないで生きていけそう)(22歳/💑)

→一見「この人、疲れているんだな…」と見せかけて、実はハトやカラスに失礼な妄想。

・私が指をならすと爆発するので、街中を歩きながら指をならしまくる。あっちこっち爆発しまくってる。っていう妄想。(27歳/👰)

→「小学2年生男子感」がすごい。「美女になって◯◯」「お金持ちと結婚」など、いわゆる「女子的」な妄想が多い中、この人だけはなぜかコロコロコミックレベルの妄想をしている。

 この他にも様々な妄想が届いた。中には「ポケモンマスター」の8文字のみを送ってきた人など、もはや理解させる気すらないのではと思わせるほど自由度の高い回答もあった。

 …ただ、とはいえ、妄想というものはあくまで「頭の中の話」である。いくら過激なことを考えても、何ら問題はない。

 最後に紹介するのは、妄想を超えた「行動」、しかもちょっと少数派な行動達だ。1つずつ紹介していきたい。

・ムカつく客が多いのでそいつらのクセをリミックスしてモノマネを同僚に披露する。バレたら苦情ものだろうが、難癖つけられながらどうやって真似してやろうかと考えているとクレーマーにも相対することができる(27歳/👰)

→「ヒップホップ魂」みたいなものがすごい。「何が何でも絶対負けない」、そんな反骨精神を感じる。また「リミックス」という表現を音楽関係以外の文章で使っている人を初めて見た。

・誰もいないエレベーターで大爆笑しながら踊る。(急に止まった時に無表情作るのが辛い)(29歳/💑)

→「ストレス社会」を感じる。しかし実際にエレベーターで大爆笑して踊っている女性に出くわしたら、気まずさよりも「恐怖」の感情が先に来ると思う。

・会社のトイレの個室で、エア娘。(2歳の娘を抱っこしたり抱きしめたり抱っこしたり抱っこしたりの妄想)癒された後、自分の席に戻ります。(36歳/👰)

→一瞬その姿を想像してみたが、もしトイレの隣の個室でこんなことをしている人がいると思うと怖すぎる。

・深夜に無駄に生キャラメルを大量生産。そして作るだけ作って虚しくなるので、結局、ゲーム(PSO2)で雑魚キャラを殴り殺しですね。(26歳/🙆)

→前半の可愛さと後半の殺伐さのギャップがすごい。

・欅坂46を唄い踊る。AKB48や乃木坂46はすでにスタイルが出来上がっているので割って入れないが、欅坂46ならいけそう(実際は年齢的に絶対無理)(49歳/👰)

→「欅坂46ならいけそう」という一見謙虚そうで実は全然謙虚じゃない謎の自信がすごい。

・火を見ながらお酒を飲む(ビール2リットル以上)。基本ろうそくですが焚き火だと尚良し。(30歳/💑)

→「荒野の荒くれ者」感がすごい。「焚き火の前でビールを2リットル」という内容から、「ヒゲ・力持ち・笑い声は『ガハハ』」な大食漢キャラをイメージした。↓こういうジョッキで飲んでそう。

樽ジョッキ

・風船にモヤモヤを書いて早朝ベランダから飛ばす。(30歳/👰)

→冷静に考えると危ない人なのに、なぜか無駄にオシャレ。狂気とメルヘンな雰囲気を融合させた、新しい形の現実逃避と言っていいだろう。

 最後はこちらである。

・馬刺しの写真を眺める。(28歳/👰)

→もはや意味が分からない。馬刺しの写真を見てなぜ現実逃避できるのか。我々の理解の範疇を超えている。おそらくこの人は人間の次のステージに到達したか、特殊な訓練を積んだかのどちらかだろう。

所感

 貰った回答を眺めながら、いくつか気が付いたことがある。まず、全ての行為が「誰にも迷惑をかけていない」ということだ。昨今は公共の場での迷惑行為等が社会問題になっていたりするが、どれも自分1人で完結している。

 また、世の中には意外と手軽に逃避できるネタは用意されているのだなとも思った。僕も興味を持ったものが沢山あったので、今後参考にしていきたい。ちなみに個人的にいいと思ったのはこちらである。

・現金払いではなく、カード払い。(23歳/🙆)

→クレジットカードの「お金払ってないのに欲しい物が手に入る感覚」は、一時的な現実逃避として非常に優れている。

 また前回の「SNSで女友達にイライラする瞬間」のときと同様に、字数の関係で記載できなかった回答についても、どれも面白かったため一言コメントを付けて下記のページで全て紹介している。回答に協力してくれた方や、現実逃避のネタを探している方は時間があるときに読んでみてほしい。

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(次回の事前アンケートはなしです。)

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